黄色い本

昨日、アイスショーの帰りに本屋に立ち寄り高野文子の『黄色い本』を買った。
このマンガを買うのは二度目のことである。
以前友人に貸したきり返ってこなくなったので、もう一冊買うことに至った。
好きな本や漫画を一生手元に置いておくのは良いものである。
内容は、一人の女学生の崇高な読書体験を瑞々しく描いたものだ。
いい本に出会うと、寝食を忘れて読み耽る。
通学中も、寝る間際も片時も手を離すことなく、自分が物語の中に入ってしまったかのような感覚になり、生活の一部に物語が組み込まれてゆく。
ある時は幼い従妹に邪魔をされ、ある時は早く寝ろと母にどやされる。
それでも読みたいという欲望の火は消えることなく、話が終わるまで燃え続けるのだ。
そして読後の爽快感、寂しさ、物語が終わっても登場人物が胸の内で生き続けること。
大好きな本がある人なら同じ気持ちを共有できるのではないだろうか。

黄色い本 (アフタヌーンKCデラックス (1488))

黄色い本 (アフタヌーンKCデラックス (1488))